マーガレット・バーク=ホワイト(Margaret Bourke-White)は、アメリカの写真史を考えるうえで重要な写真家です。このページでは、関連作家や主要な作品を手がかりに、写真の座標の中での位置づけを、関連作家・出典とともに読み解きます。
マーガレット・バーク=ホワイト(1904–1971)はアメリカの写真家。「フォーチュン」「ライフ」誌の主要カメラマンとして、産業・恐慌・戦争を幅広く撮影した*1。
初期の産業写真ではダム・製鉄所・工場を堂々とした構図と強いコントラストで記録し、アメリカ近代産業の視覚的表象を作り上げた。大恐慌期の《At the Time of the Louisville Flood》(1937年)では、「ゆとりある生活」を謳う看板の前に並ぶ洪水被災者を対置させ、社会矛盾を視覚的な象徴へと凝縮した*2*3。その後、第二次世界大戦の従軍取材や戦後の記録へと領域を広げ、歴史的事件を大衆メディアを通じて伝えるフォトジャーナリストとして評価を確立した。
ICPやMoMAは、バーク=ホワイトをフォトジャーナリズムを先導した女性写真家の先駆者として位置づけつつ、産業的崇高と社会批判が共存する彼女のビジュアル言語にも注目する。雑誌を媒体として構築されたスペクタクル的な映像が20世紀写真史に残した影響は大きい*1*2。