チャールズ・シェラーCharles Sheeler

チャールズ・シェラー(Charles Sheeler)は、モダニズムとストレート写真を考えるうえで欠かせない写真家です。このページでは、モダニズムとストレート写真を手がかりに、写真史の流れの中での位置づけを、関連作家・運動・出典とあわせてたどります。

基本情報
生没年 1883–1965

解説

チャールズ・シェラー(Charles Sheeler、1883–1965)はフィラデルフィア生まれ。フィラデルフィアで絵画を学んだのち、商業写真を手がけながら、写真・絵画・映画の三媒体を横断する実践を展開した。

シェラーの写真は、アメリカの産業・建築・農村構造を、記録の論理よりも幾何学的秩序の論理で提示する。初期の《バックス・カウンティの納屋》(Bucks County Barn、1916年)は農村建築の表面を面・辺・反復へと還元し、《アッパー・デッキ》(Upper Deck、1929年)やフォード・ルージュ工場の写真群では、同じ視覚的論理を産業近代へと拡張する*1。技法的には、鮮明なフォーカス、正面的あるいは慎重に安定させた視点、精密なトーン制御が特徴で、物語的な要素を抑制して平面・エッジ・量塊の知覚を前景化する。シェラーにとって写真は絵画の準備素材ではなく、同一の主題を複数の媒体で反復的に探究するための等価な思考ツールだった。ポール・ストランドと共同制作した映画《マンハッタ》(1921年)は、この横断的な方法論をフィルムへと拡張した試みである*2。プレシジョニズムという文脈で論じられることが多いが、シェラーの写真はドキュメントでも純粋抽象でもなく、産業アメリカを秩序ある形式体系として可視化する特有の視覚言語を確立した*3

ホイットニー美術館やナショナル・ギャラリーは写真と絵画の継続性を強調しながらシェラーをアメリカン・モダニズムの中心的人物として位置づける。近年の研究では写真作品を絵画の補完としてではなく独立した主要業績として評価する傾向が強まっている*2

チャールズ・シェラー 写真集

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外部リンク

出典