ジャック・デラーノ(Jack Delano)は、ウクライナ / アメリカの写真史を考えるうえで重要な写真家です。このページでは、関連作家や主要な作品を手がかりに、写真の座標の中での位置づけを、関連作家・出典とともに読み解きます。
ジャック・デラーノ(1914–1997)はウクライナ生まれのアメリカ人写真家。FSA・OWIの写真家として活動した後、プエルトリコに移住して写真・映画・音楽の多分野で活動した*1*2。
FSA・OWI時代の代表的作品はペンシルヴェニアや中西部の鉄道・炭鉱・農業・労働者の記録で、とりわけカラー写真の使用が際立っている。戦時中にFSA写真家としてカラーフィルムを用いた少数の例の一人として、デラーノの作品は近年の再評価で注目されている*1*3。インフラ——鉄道・道路・産業施設——への強い関心が特徴で、人物だけでなく社会が組織される構造的な網の目を視覚化しようとする方法論をとる*1。後のプエルトリコでの活動は、FSAの大陸的ドキュメンタリーをカリブ海へと拡張した実践として位置づけられる*2。
アーカイブへのアクセスと近年のカラー写真再評価によって、デラーノはFSA世代のなかでも独自の位置が認識されつつある。社会的問題の記録と色彩的・インフラ的な感受性の組み合わせが再評価の軸となっている*1*2。