1960年ダーバン生まれの南アフリカ人写真家。アパルトヘイト終焉期から移行期にかけて、タウンシップ・非公式居住地・職場の人々を大判カラーで記録した。「私の目的は、撮影する人々の誇りを示すことだ」という言葉が示すように、報道的な被害者化を退け、身体・空間・視線を通じて主体の尊厳を提示するポートレート写真の方向を示した。
ムテスワの実践の核心は、タウンシップ・非公式居住地・職場という周縁化された空間の住人を、正面から向き合い完全な存在として画面に定着させることにある。大判カラー・正面的なポートレート・丁寧な構図が、被写体が占める空間——内装の細部・色・物的な配置——を背景としてではなく主題の一部として扱う。*2
スミソニアンの展示資料が伝えるように、「私の目的は、撮影する人々の誇りを示すことだ」——この言葉がアパルトヘイト以後の南アフリカにおける報道写真と大判カラー・ポートレートの分岐を端的に示している。*4 アパルトヘイトからの移行という政治的変容と急速な都市化が進む文脈で、ムテスワは国家的なタイポロジーとも活動家的な報道写真とも異なる方向から、黒人の生の視覚的可視性を再定義した。*1