1969年生まれのフランス・イギリス系アーティスト。映像・写真・インスタレーション・アーティストブックを横断し、政治的・軍事的・経済的システムの中でいかに映像が生産・媒介・流通するかを問う。ドキュメンタリーと虚構を意図的に交差させる実践で知られる。
1969年生まれ。フランスとイギリスを拠点に映像・写真・インスタレーション・アーティストブックを横断して活動する。アフガニスタンを舞台にした《Ariana》(2003)などの映像作品で知られ、ムダム(ルクセンブルク)・グッゲンハイム・ビルバオなど主要機関に収蔵されている。*1
ユゴニエの実践の核心は、ドキュメンタリー的な状況を出発点としながら、その中でいかに映像が政治的・制度的システムによって形成・流通するかを明らかにすることにある。ムダムの資料は彼女自身の言葉として「Tモーメント」——現実が感情的な荷電を帯び、奇妙に親しくかつ異質に感じられる瞬間——に言及しており、*1 ドキュメンタリーと虚構の混合がディスクレパンシーを生み出すことを示す。
旅・フィールドワーク・偶発的な出来事・制度的な展示空間を素材として、映像が真実を透明に伝えるという前提を内側から揺さぶる。*2 冷戦後の地政学とイメージ流通が問い直された時代において、映像のドキュメンタリー性を中立な記録ではなく政治的に位置づけられた媒介として批評する実践として位置づけられる。*3