オリーヴォ・バルビエリOlivo Barbieri

1954年イタリア・カルピ生まれ。チルトシフトと選択的ピントによって実際の都市を縮尺模型のように見せる航空・高所写真で知られる。長期連作《site specific_》を通じて世界各地の都市を記録し、都市がいかにイメージ・計画・シミュレーションとして把握されるかを問い続けた。

基本情報
生没年 1954–

経歴

1954年イタリア・カルピ生まれ。1978年から都市と建築の写真を発表し、長期連作《site specific_》シリーズを通じてローマ・ラスベガス・上海・東京など世界各地の都市を記録してきた。*1 MAXXI(ローマ)での回顧展《Immagini 1978–2014》は、数十年にわたる都市研究の全容を提示した。*2

表現解説

バルビエリの実践の核心は、チルトシフトと選択的ピントによって実際の都市環境を縮尺模型のように見せる光学的変換にある。この効果は単なる視覚的遊戯ではない——実物大で存在する都市を模型的に見せることで、現代のビジュアル文化がすでに都市をイメージ・計画・ダイアグラムとして扱っていることを露わにする。*1 バルビエリは「写真ではなくイメージに関心があった」と述べており、*3 媒体そのものへの懐疑が都市への関心と不可分であることを示す。

高所・航空視点、強度の都市的拡張への注意、意図的なぼかしによる構成が形式的特徴として一貫している。*2 これらの手法を通じて、都市は安定した場面としてではなく、視覚と認知の不安定な対象として現れる。《site specific_》シリーズはプロジェクトごとに都市を再訪し、グローバル化と技術的媒介のなかで都市のイメージがいかに変容するかを長期にわたって追跡した。

都市の急速なグローバル化と分光化が進んだ20世紀末の文脈において、バルビエリの実践は中立的なドキュメンタリー伝統とは異なり、光学的疎外を都市批評の核心に置く点で際立っている。*1

批評と受容

MAXXIは繰り返しバルビエリを、現代空間の変容と現実・仮想性の関係を問う主要なイタリア写真家として評価してきた。*1 *2 受容においては縮尺模型効果への注目が先行するが、回顧展テキストはこの光学的効果が都市がいかに知覚・表象されるかの批評的問いに奉仕することを明示した。都市を幻想として提示するのではなく、実在の都市がすでに半分イメージである様を可視化する実践として評価が定着している。

オリーヴォ・バルビエリ 写真集

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外部リンク

出典