イト・バラダYto Barrada

イト・バラダ(1971年生まれ、フランス・モロッコ)は、写真・映像・インスタレーション・アーカイブにわたる実践で、タンジェを拠点に国境・都市変容・移動の政治を探るアーティスト。地政学的問題を壮大なイメージではなく、街路・建物・日常的な物体の微細な変化を通じて可視化する。

基本情報
生没年 1971–

経歴

1971年生まれ、フランス・モロッコ籍。写真・映像・インスタレーション・出版・アーカイブ実践にわたる活動を展開するアーティスト。タンジェを主な活動拠点とし、移住・ポストコロニアル的地理・都市変容をめぐる議論において重要な位置を占める。タンジェ・シネマテークの設立など、文化機関の構築も実践の一部をなす。*1

表現解説

主要なテーマは、国境、都市変容、ポストコロニアル空間、移動、遊び、アーカイブ、日常的な形式の政治である。特定の都市的・社会的文脈と結びついた写真、建築・表面・待つこと・変化の非公式なサインへの注目、後のインスタレーションや素材実験への展開が特徴的であり、写真的観察から離れることはない。*2 タンジェを主題とした初期の連作、後の美術館委嘱作品『Le Grand Soir』、映画と都市記憶をめぐるアーカイブ関連作品が代表作で、ローカルな状況を国境政治と想像力の形式をめぐる反省へと転換する様子を示す。インタビューと展示テキストは、バラダが抽象的な地政学的言明ではなく生きられた文脈から出発することを志向しており、政治的条件が通常の街路・物体・市民空間においていかに読み解かれるかを登録するために写真を使うことを示す。*3 移住・ポストコロニアル的地理・近代都市計画の後日談がアーティストたちの関心を集めていた1990〜2000年代に登場した作家として、写真が壮大な国境イメージだけでなく日常的な質感・都市変化・文化的インフラを通じて地政学的問題に間接的に接近できることを示した点に歴史的意義がある。*1

批評と受容

機関の受容は政治と遊びの重なりを一貫して強調しており、純粋なドキュメンタリー写真家としての還元を避けることが重要である。政治を見出しとなる事件ではなく、街路・建物・素材・小さな市民的仕草に堆積したものとして扱う点に批評的な意義の核心がある。*4

イト・バラダ 写真集

写真集は準備中です。

外部リンク

出典