1938年ニューヨーク生まれ。1960年代のストリート写真から始め、1970年代にカラーへと転換した。《ケープ・ライト》(Cape Light、1978年)はカラー写真の美術的認知を後押しした写真集として知られる。
1938年ニューヨーク生まれ。1960年代からニューヨークでストリート写真を始め、ゲイリー・ウィノグランドと同世代の写真家として注目を集めた。当初は白黒写真で機敏な街頭観察を行っていたが、1970年代に入ってカラーへと転換した。1978年の写真集《ケープ・ライト》(Cape Light)はカラーで光と大気の質感を捉えた作品として高く評価され、美術写真としてのカラーの正当化を後押しした写真集のひとつとなった*1。
メイエロウィッツの仕事は大きく二つの局面をもつ。一方は1960年代のニューヨーク・ストリート写真——偶発的な出会いや重なり合う公衆の動き、路上の一瞬を捉えた機敏な35mm作品群。もう一方は1970年代以降に大判カメラへと移行して展開した、光・色彩・大気・季節性に向けられた瞑想的な作品群である*1。
この転換はスタイルの変化にとどまらない。カラーは彼にとって装飾的な要素ではなく、時間・温度・体験の充実感を登録する構造的な手段だった。白黒では保ちきれない、ある場面の知覚的な全体性をカラーが可能にするという確信から、この移行は生まれた。《ケープ・ライト》はその到達点を示す写真集であり、ケープ・コッドの光と空気の微細な変化を大判カラーで捉えた作品として、カラー写真の芸術的語彙を広げる上で決定的な役割を果たした*1。
ストリート写真の局面ではウィノグランドら同世代の写真家と接近するが、後年の大判カラー作品は叙情的な観察写真の系譜に属する。彼の写真史的な位置は、カラーへの移行を説得力ある形で完遂した最初期の写真家のひとりとしての地位に最もよく表れており、その実践はカラーが美術写真のコンテクストで正当化される過程に直接貢献した*2。
ICPはメイエロウィッツを、白黒から美術写真のカラーへの移行を初めて成功させた写真家のひとりとして位置づけ、《ケープ・ライト》をその証明として強調している。単一のシリーズよりも写真の視覚言語そのものを変えた転換的な人物として受容されており、その教育的・啓発的な役割もあわせて評価されている*1。