1946年生まれ。アフリカ・中東・チベットなど過酷な自然環境と宗教的な巡礼地を長年にわたって記録し、祈りの形と大地の関係を写真で追い続けた。国際的な映像雑誌での発表と写真集を通じて、グローバルなドキュメンタリー写真における日本の重要な作家として知られる。
1946年生まれ。1970年代からサハラ砂漠の撮影を始め、以降アフリカ・エチオピア・中東・チベット・シルクロードなど宗教的・地理的に過酷な地域への長期取材を重ねてきた。国内外の大手写真雑誌への発表のほか多くの写真集を刊行し、富士フイルムスクエアなどでの展覧会も行ってきた*1。
野町の仕事の核心は、信仰が土地・気候・衣服・巡礼という具体的な実践の中でいかに体現されるかへの関心にある。壮大な環境スケールと人間の身振り・儀礼的行為への細部観察を組み合わせた写真は、宗教を抽象的な教義としてではなく、具体的な移動・耐え忍び・集合的な行為として可視化する*3。
Nippon.comの詳細なプロフィールは野町を、1970年代の日本のドキュメンタリー写真と雑誌文化の変容という文脈に位置づけており、『ライフ』誌の全盛期が終わりグローバルな映像雑誌が台頭する時期に、日本のドキュメンタリー写真が国際的な宗教・環境的主題へと開いていった動きのなかに彼の仕事を置く*2。
野町の仕事は、プロヴォークや都市的ストリート写真が支配した同時代の日本写真の流れとは異なる方向を選んだ。グローバルな宗教的地理と環境を主題に据えることで、長期の取材と紀行に基づく写真のもうひとつの系譜を日本写真のなかに確立した*2。
Nippon.comとFUJIFILM SQUAREをはじめとする受容は野町を、巡礼・祈り・砂漠という特定の主題群において最も深く取り組んだ日本の写真家として位置づけている。国内外での写真集・展覧会・テレビなどのメディア展開を通じて、国際的な宗教・自然ドキュメンタリーにおける日本写真の代表的な存在として定着してきた*1。