エドワード・マイブリッジEadweard Muybridge

エドワード・マイブリッジ(Eadweard Muybridge)は、科学写真と実験的技法を考えるうえで欠かせない写真家です。このページでは、科学写真と実験的技法を手がかりに、写真史の流れの中での位置づけを、関連作家・運動・出典とあわせてたどります。

基本情報
生没年 1830–1904

解説

スタンフォード大学創設者でもあるリーランド・スタンフォードは、馬が疾走中に四肢をすべて地面から離す瞬間があるかどうかという当時未解決の科学論争に写真で決着をつけるため、1872年頃にマイブリッジに撮影を依頼した*1。当初の実験は技術的限界から不明瞭だったが、マイブリッジはシャッター機構を改良し続け、1878年6月にパロ・アルトのスタンフォード牧場でコース沿いに24台のカメラを設置して馬が順次トリップワイヤーを踏む方式の連続撮影に成功した。「馬の動き」は四肢が同時に地面を離れる瞬間を視覚的に証明し、即座に世界の新聞に転載された*2。マイブリッジはこの成果をさらに「動かして見せる」ために、1879年に連続写真をガラス円盤に描いてスクリーンに投影する「ズープラキシスコープ」を発明した——映画の前身とされる装置であり、1888年にエジソンがマイブリッジと面会してキネトスコープ(映写機)開発に着手する契機となった*1。1883–86年にはフィラデルフィア大学の支援を受けて人体・動物の多様な動作を体系的に撮影し、11巻の写真集『動物の動作』(1887年)として刊行した。1893年のシカゴ万博では「ズープラキシグラフィカル・ホール」でプロジェクション上映を行い、スタンフォードとはその後写真集の著作権をめぐる訴訟に発展した*2

エドワード・マイブリッジ 写真集

Muybridge: The Complete Human and Animal Locomotion
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外部リンク

出典