1972年滋賀生まれ、東京拠点。日用品や家庭的な空間を精密にステージングし、スケール・配置・フレーミングによって対象の大きさや実在性への確信を揺るがす写真で知られる。知覚の不安定さを最小限の手続きで露わにすることで、写真的リアリズムが依存する前提そのものを問い直した。
安村の実践の核心は、写真が「実際のサイズ」への信頼を通じてリアリズムを生成するという前提を、最小限の介入で試験することにある。卓上や家庭内の状況を正確にステージングし、中立的な照明と正面または俯瞰からの視点で撮影された作品は、しばしば観覧者に対象が模型か実物かを一瞬判別させない。*2
Yossi Miloのプレスリリースが指摘するように、安村は日常の物体と状況を通じた知覚の不確実性への関心を一貫して保持しており、その力はスペクタクルではなく認識の揺らぎという静かな形式から来る。*3 1990年代後半から2000年代にかけて日本の現代写真がイメージ構成への反省的関心を深めていた文脈で、安村は演劇的タブローによる大規模な操作ではなく、日常物体と微細なスケール操作という謙虚な手段でコンセプチュアルな攪乱を生み出した。*1