1958年岩手県陸前高田生まれ。採石場・爆破・地下水路・都市河川など産業的に変容した風景を大判カラーで長期にわたり記録してきた。2011年の東日本大震災で故郷の大半を失い、以後の実践は産業景観への問いを災害・喪失・場所の脆弱性という主題へと不可逆的に接続した。
畠山の実践の特徴は、人間の介入によって変容した風景を中立的記録としてではなく、変容・抽出・脆弱性をめぐる問いとして提示する点にある。採石場や爆破現場を撮影した初期連作では、石灰岩の採掘が山を削り取る過程——人間のインフラと地形の不可逆的な関係——に注意が向けられた。*2 都市の水路を追った《Underground》シリーズでは、地表に見えない流れが都市の下部構造として現れ、工学と自然の境界があいまいになる瞬間が切り取られる。
場所への持続的な関与、構造的変化の観察、変容の前後・最中を捉える構成という方法論は、2011年以後に決定的な歴史的重みを帯びることになった。《Natural Stories》などの後期作品は、かつて産業的変容として読まれていた初期の景観を、震災が惹き起こした喪失の記憶として遡及的に意味づけた。*2 SFMOMAはこの文脈で、一つのキャリアが自然の力によって読み直される過程として畠山の仕事を提示した。
日本の産業景観写真の系譜に属しながらも、中立的な類型論とは異なり、人間の介入と環境的な力の不安定な関係を一貫した主題とする点で際立っている。*1