1957年生まれ、彫刻を出自とする写真家・教育者。長時間露光・光の軌跡・身体的な介入を通じて、日常的な環境を時間と行為が堆積するフィールドへと変換する。写真を瞬間の記録ではなく、光と時間と身体が交差する出来事として捉える実践で知られる。
佐藤の実践の核心は、写真を瞬間の固定ではなく、光・時間・身体的行為が積み重なる場として扱うことにある。鶴岡アートフォーラムの資料は、彼の方法論を彫刻的な訓練と写真的プロセスへの関心とを結びつけるものとして提示する。*1 長時間露光の都市・環境風景、撮影者自身の動きによって画面に光の軌跡を描く作品群は、撮影現場そのものを一つの時間的な出来事として組織する。写真は場所を描写するのではなく、その場で起きた行為と時間の堆積として現れる。
インタビューで言及される「時間軸を往来しながら『呼吸する』光景」という表現が示すように、場と時間の交差が彼の写真論を貫く主題である。*2 1980年代末以降、日本の現代美術において写真がコンセプチュアルな素材として扱われる傾向が強まる中、佐藤はプリントの質と映像の身体的な生成過程を重視する写真内在的な立場を保ち続けた。*3