オノデラユキ(1962年生まれ)は、ルール駆動の連作・暗室実験・大判手製プリントを特徴とし、写真過程を概念的な問いの生成装置として扱う写真家。「新宇宙の写真」賞を受賞し、コンセプチュアルな手続きと視覚的な驚異を結びつける実践を展開してきた。
1962年生まれ。長期にわたりフランスを拠点に活動する日本の写真家。「キヤノン新宇宙の写真」賞の初代受賞者であり、ICP・大阪国立国際美術館・東京都写真美術館など国際的な機関で展示されてきた。*1
主要なテーマは、偶然性、匿名性、光学的な遊び、自己課題的な手続き、脱領域化、通常の空間を概念的フィクションへと変換する写真の能力である。ルール駆動の連作、暗室への介入、大判手製プリント、鏡像的または変容されたイメージ、単純な概念的指示から始まって予期しない視覚的結果を生む作品が特徴的な手法である。*2 早期の自己構造化連作から後の『Camera』などのシリーズまで、東京都写真美術館での回顧展『Into the Labyrinth of Photography』はオノデラが写真を単純な描写ではなく実験の媒体として扱うことを明示的に枠組みした。キヤノンのインタビューは、彼女のハンドメイドな方法と独自の暗室プロセスへの関心が場面と写真家の間の直接的な連続性を手続き・物語・規則を通じて断ち切るという姿勢から来ていることを示す。*4 日本写真が戦後の主要なドキュメンタリーとProvoke系譜を超えてより概念的・越境的・媒体反省的な実践へと向かいつつあった1990年代に登場した作家として、厳密な手続きと遊び心ある光学的発明が共存できることを示した点に歴史的意義がある。*1
東京都写真美術館の回顧展資料は、オノデラを迷宮的な手続きと光学的不確かさの写真家として枠組みしており、歴史的な記述において有効な指針となる。写真の見かけのインデックス的な世界との結びつきをそれを放棄することなく緩めることができるかを問う点が、批評的に最も意義深いラインである。手続きが写真の予測不可能性をより可視的にすることで、写真そのものを問い直す。*4