長島有里枝Yurie Nagashima

長島有里枝(1973年生まれ)は、セルフポートレートと家族写真を通じて女性の身体的自律・ジェンダー・表象の政治を問う写真家・作家。1990年代の日本に登場し、写真家としての実践とフェミニスト批評の言説の両方からいわゆる「女の子写真」の枠組みに異議を唱えてきた。

基本情報
日本
生没年 1973–

経歴

1973年生まれ。1990年代から日本写真のフェミニスト的実践において中心的な位置を占めてきた写真家・作家。セルフポートレートと家族写真を通じた作品と並行して、写真とジェンダーをめぐる批評的言説の形成にも関与してきた。*1

表現解説

主要なテーマは、セルフポートレート、女性の身体的自律、家族、ジェンダー化された視線、親密さ、アイロニー、日本写真における作者性の政治である。直接的なセルフポートレート、家族の肖像、アーティスト自身の身体の感情的に開かれた使用、後の写真・文章・批評的言説への展開が特徴的な手法であり、作品はしばしばスナップショット的な率直さを保ちながら強い概念的意図を持って機能する。*2 初期のヌードの家族・セルフポートレート作品から、妊娠・家庭生活をめぐる後のセルフポートレート、『not six』などのプロジェクトまで、長島が個人的生活をフェミニスト的・写真的論証の場へと転換する様子を示す。自己の使用は狭義の告白的なものではなく、身体と家族関係が日本社会においていかにイメージとなるかを試す方法である。長島自身は「言い返したかった」と語っており、実践の動機がフェミニスト的であると同時に言説的であることを示す。*1 いわゆる「女の子写真」の言説と格闘していた1990年代の日本写真に登場した作家として、長島はその言説に単純に収まることなく、執筆においても批評的に分析・異議申し立てを行った点で歴史的に重要である。*3

批評と受容

アパーチャーのインタビューは、長島をマレーゲイズへのフェミニスト的問いの文脈に置きながら日本的な文脈の特殊性を保持している。作品が挑発的なイメージを作るだけでなく、それらのイメージが理解されるための言説を再形成した点に最大の歴史的意義がある。アーティストと作家の二重の役割がその受容と結びついており、批評的な記述においても保持すべき点である。*1

長島有里枝 写真集

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外部リンク

出典