ルイ・ダゲール
ダゲールはダゲレオタイプを発明し、1839年8月19日の公開により写真を事実上「全人類の所有物」とした。各プリントが複製不可能な一点物であるこの形式は、肖像写真の民主化を…
ダゲールはダゲレオタイプを発明し、1839年8月19日の公開により写真を事実上「全人類の所有物」とした。各プリントが複製不可能な一点物であるこの形式は、肖像写真の民主化を…
タルボットはカロタイプ(ネガ=ポジ方式)を発明し、一枚のネガから複数の陽画を作るという写真の複製性の基盤を築いた。「自然の鉛筆」(1844〜46年)は商業出版された最初の…
弁護士出身のフェントンは1853年に英国王立写真協会の設立に中心的役割を果たし、1855年のクリミア戦争で最初の大規模な従軍写真プロジェクトを遂行した。「死体を撮るな」と…
ヴェネツィア生まれでイギリスに帰化したベアトは、クリミア・インド・中国・日本と英仏軍の展開する場所を追い続けた写真家だった。1863年から横浜に拠点を置き、手彩色の写真帖…
ジャーナリスト・風刺漫画家として当代の文化人と深く交流していたナダールは、1853年頃から肖像写真家に転身し、グレーの無地背景と自然光のみで被写体の内面を引き出す革新的な…
パリで絵画を学んだル・グレーは1840年代後半から写真に転じ、ナダールらを育てた写真教育者でもあった。コンビネーション・プリント(複数ネガの合成)による海景写真の技術的革…
複数カメラによる連続撮影で運動の時間構造を可視化し、ズープラクシスコープで動きとして再投影した写真家。University of Pennsylvaniaとの共同研究、講…
単一乾板に複数露光を重ねるクロノフォトグラフィーで、運動を時間の解析図として可視化した生理学者。マイブリッジが系列として時間を分解したのに対し、マレーは時間を一枚の画像に…
ニューヨークのスラムを写真・文章・講演・書籍の複合メディアで可視化した改革者。みずからを写真家とは考えず、社会変革のためのコミュニケーターとして実践し、フラッシュ技術によ…
ハウスマンによるパリ改造を前後して、旧市街の消滅と新パリの出現を市の委嘱のもとで記録した写真家。行政的記録として依頼された仕事が、都市の自己表象を構成する視覚アーカイブと…
産業都市グラスゴーの旧市街、取り壊し直前の密集路地を市の委嘱で系統的に記録した写真家。改善政策の記録として依頼された写真が、都市貧困の証言として再評価される逆説的な位置に…
1840年代からアメリカ最高の肖像写真家として大統領を含む著名人を撮影したブレイディは、南北戦争において私財を投じて20人以上の写真家を組織し、米国史上最大規模の戦場写真…
ヴィクトリア朝イギリスで、肖像写真を単なる外見の記録から、感情、信仰、文学的想像力を帯びた像へ押し広げた写真家。ソフトフォーカス、近接、大判ネガ、湿板写真の揺らぎを用い、…
エマーソンがスタジオ演出を「不正直」と批判し、単一ネガ・単一露光による写真を芸術の条件とした根拠は、ドイツの生理学者ヘルマン・フォン・ヘルムホルツの視覚生理学にあった。ヘ…
291ギャラリーと写真誌『カメラ・ワーク』を主宰し、写真を絵画と並ぶ芸術として美術館に送り込んだアメリカ近代写真の中核。「エクイヴァレンツ」では被写体ではなく形式そのもの…
ガートルード・ケーゼビアは、絵画を学んだ後に写真へ転じ、肖像写真にピクトリアリズムの光と構成を持ち込んだ写真家。スティーグリッツとともにフォト・セセッションを創設し、《祝…
スタイケンがピクトリアリズムに向かった出発点は、写真が絵画と同等の芸術的地位を得るためには「絵画のように見える」ことが最も有効な戦略だという判断だった。ルクセンブルク生ま…
ロベール・ドマシーは、ゴム重クロム酸塩プロセスをピクトリアリズム写真の核心的な手法として擁護したパリの写真家。裕福なアマチュアとして制作を行いながら、スティーグリッツや『…
ピクトリアリズムの絵画的模倣を離れ、写真固有の直接性と構造を軸にしたストレート写真の方法を1910年代に展開したアメリカの写真家。《White Fence》《New Yo…
ピクトリアリズムの叙情的な画面から都市の俯瞰へ、さらに鏡装置を使った抽象写真へと展開したイギリス・アメリカの写真家。1916〜17年の《Vortograph》シリーズは写…
ダダとシュルレアリスムの中心で活動したアメリカ生まれの作家。暗室での偶然と光の操作によるRayograph、ソラリゼーション、ファッション写真などを通じ、写真を記録装置か…
バウハウスの教育とフォトグラム実験を通じ、写真を記録ではなく知覚を更新する装置として捉えたハンガリー生まれの芸術家・教育者。新しいヴィジョンの理論と実践を、写真、映画、デ…
ドイツ社会の職業、階級、地域をカメラで記録した《20世紀の人々》で知られる肖像写真家。個人の顔を社会の索引へ変換する系列化の方法は、写真による社会の可視化として写真史に位…
レンガー=パッチュは、ピクトリアリズムの美化ともバウハウス的な視覚実験とも異なる立場から、事物そのものの構造的な美しさを精密に示した新即物主義写真の中心人物である。
Farm Security Administrationの写真部門で農業移住民の困窮を記録し、《移住者の母》で大恐慌の視覚的象徴を作った。日系人強制収容の記録では、国家委…
ウォーカー・エヴァンスは、看板、商店、路上、室内、小作農の肖像を、説明しすぎない正面性と連作の中に置いたアメリカの写真家。FSA(米国農業安定局の政府写真プロジェクト)、…
絵画で培った構成感覚を、ライカの機動性と街頭の偶然に結びつけ、日常や政治的出来事の一瞬を「写真で読む」形式へ変えた写真家。『Images à la Sauvette』、英…
ハンガリー出身の報道写真家。スペイン内戦から日中戦争、D-Dayまで戦場の最前線に肉迫し続け、「最も偉大な戦争写真家」という神話を雑誌メディアとの共犯関係の中で作り上げた…
戦前の報道写真から出発し、戦後は子ども・古寺・ヒロシマを連作で記録した日本の写真家。「絶対非演出・絶対スナップ」を原則とするリアリズム論を写真雑誌で展開し、木村伊兵衛との…
W・ユージン・スミスは、『LIFE』誌のフォト・エッセイ、ピッツバーグ、水俣を通じて、写真を一枚の速報ではなく、人物の仕事、疲労、生活環境、社会制度を読む長編の証言へ広げ…
ロバート・フランクは、写真集『The Americans』で戦後アメリカの道路、車、国旗、ダイナー、人種隔離の場面を、粗い粒子と不安定な構図、緻密な編集順序でつなぎ直した…
ウィリアム・クラインはニューヨーク生まれだが、除隊後のパリでフェルナン・レジェのもとで絵画を学び、エルスワース・ケリーやジャック・ヤングマンらアメリカ人画家と交流した。1…
荒木経惟は電通の広告写真家として働く傍ら、同社の秘書として働いていた青木陽子(ヨーコ)と1971年7月7日に結婚した。その新婚旅行(柳川・九州)で撮影した写真を私家版写真…
東松照明は1930年に名古屋で生まれ、戦時中に軍需工場に動員された世代として、終戦と同時にアメリカ軍の占領を直接経験した。占領軍の兵士に対する個人的な親切と、その存在が日…
ガリー・ウィノグランドはニューヨーク・ブロンクス生まれで、1950年代に雑誌のフリーランス写真家としてキャリアを始め、35mmライカカメラを常に携帯して街頭での速写を続け…
リー・フリードランダーはワシントン州アバディーン生まれで、1953年からロサンゼルスのアート・センター・スクールで写真を学び、1956年からニューヨークを拠点にエスクァイ…
ダイアン・アーバスは、戦後アメリカの人物写真を、社会の説明ではなく「見る側と見られる側の関係」を露出させる場へ押し広げた写真家。正面性の強い肖像、雑誌仕事、New Doc…
東京や日本各地の路上、劇場、歓楽街、広告、雑誌やテレビのイメージを、粗い粒子、ブレ、強いコントラストのスナップでとらえ、1960年代後半以降の日本写真に大きな転換点をつく…
シンディ・シャーマンは、自分自身を映画、広告、雑誌、美術史の見覚えある人物像へ変えることで、写真を「現実の証拠」や「作者の内面」を示す媒体から、イメージが人物をどう演出し…
ロバート・メイプルソープは1946年ニューヨーク・フラッシング生まれ。プラット・インスティテュートで美術を学んだのち、1970年にポラロイドカメラで写真を撮り始め、独学で…
バーバラ・クルーガーは1945年ニュージャージー州ニューアーク生まれ。パーソンズ美術大学でダイアン・アーバスとマービン・イズラエルに学んだのち、コンデ・ナスト社の雑誌「マ…
ウィリアム・エグルストンは1939年テネシー州メンフィス生まれ。1960年代から35mmのカラーフィルムで撮影を始め、1976年にMoMAでジョン・ザルコウスキーの企画に…
1953年にワシントンDCで生まれたゴールディンは、11歳で姉バーバラを自殺で失った経験から「写真は愛する人を失う前に記録し続けることができる」という確信を抱き、16歳で…
ジェフ・ウォールは、ライトボックスによる大型写真、映画的な準備、絵画史や文学の再読を通じて、写真を一瞬の記録から、出来事の見え方を組み立てる媒体へ押し広げた作家。バンクー…
1955年ライプツィヒ生まれのグルスキーは、写真家の父・祖父のもとで育ち、フォルクヴァング芸術大学でオットー・シュタイネルトに学んだ後、デュッセルドルフ芸術アカデミーでベ…
1944年ブラジル・ミナスジェライス州生まれのサルガドは、経済学の博士課程修了後に世界銀行のエコノミストとして赴任したアフリカで写真と出会い、「数字やレポートでは伝わらな…
マーティン・パーは、英国の海辺、家庭、買い物、観光、食べ物を、飽和したカラーと近距離のフラッシュで撮影した写真家である。白黒の社会的ドキュメンタリーを背景にしながら、悲劇…
ベルント(1931〜2007)とヒラ(1934〜2022)のベッヒャー夫妻はデュッセルドルフ芸術アカデミーで出会い、1959年から共同制作を開始した。20世紀後半に急速に…
画家としての構図知識とロバート・アダムソンの技量を組み合わせ、1843〜48年にカロタイプで約3000点を制作したヒルは、写真を芸術的媒体として意識的に用いた最初の本格的…
1843〜48年のわずか5年間でヒルとともに約3000点のカロタイプを制作し、26〜27歳で早世したアダムソンは、ヒルの絵画的直観を写真技術に変換した技術的な主導者である…
写真・写真油絵・石版印刷・文化財調査を横断し、明治国家の視覚制度形成に関わった複合的実践者。江戸城撮影・壬申検査への参加・博覧会記録など明治初期の視覚記録制度の核にあり、…
熊本で冨重写真所を創業し、肖像写真・熊本城記録・夏目漱石や小泉八雲の肖像を残した写真師。地方都市における写真の制度化を担い、継承される写真館として地域近代の自己表象を支え…
イングランドとフランスのゴシック大聖堂を、プラチナ印画の繊細な階調で記録した写真家。建築を物理的構造としてではなく、光と空間に宿る精神性の経験として捉え、写真を芸術として…
冨重写真所の二代目として、利平が築いた写真館の制度と記録文化を持続させた写真師。個人の表現者というより、地方近代における写真館の継承そのものを体現した存在として、写真史の…
アジェがカメラを手にしたのは1897年頃、40歳のときだった。俳優と画家への夢を断ち、「芸術家のためのドキュメント」(Documents pour artistes)と名…
鹿島清兵衛は「写真大尽」と呼ばれた明治の写真パトロンで、銀座に玄鹿館スタジオを構え、国産乾板製造会社の設立、日本写真会の組織化、X線写真の公開実演などを通じて、明治写真界…
亀井茲明は公家・伯爵の身分から写真に関心を持ち、日清戦争(1894–95)の記録写真チームを組織した明治の写真パトロン。300枚を超える従軍写真を『明治廿七八年戦役写真帖…
ルイス・ハインは、エリス島の移民、炭鉱や製造工場の子ども労働者、エンパイア・ステート・ビルの建設現場という三つの場で写真を撮り、写真を社会変革の証拠として体系的に用いた先…
エドワード・ウェストンは、初期のピクトリアリズム的肖像から離れ、鉄工所、身体、貝殻、野菜、砂丘、岩を、大判カメラと接写、精密な階調によって「形態」として見直したアメリカの…
ジャック=アンリ・ラルティーグが写真を始めたのは1901年、7歳のときだった。裕福な実業家の父から与えられたカメラで、ブーローニュの屋敷での家族の遊び・初期飛行機の実験・…
ポール・ジェニオーはブルターニュ出身のフランス人写真家で、1900年前後のパリの街頭職人・小商人・行商人を記録した。兄シャルルと「ジェニオー兄弟」として活動し、ブルターニ…
このサイトでは「ルイ・ヴェール(louis-vaire)」として登録されているが、資料上は Louis Vert(ルイ・ヴェール、1865–1924)として確認される。パ…
屋須弘平は幕末に生まれ、グアテマラで「フォトグラフィア・ハポネサ(日本写真)」スタジオを開いた日本人写真家。フアン・ホセ・デ・ヘスス・ヤスの名でカトリックに改宗し、アンテ…
鳥居龍蔵は独学で人類学を修め、1895年から台湾・満洲・朝鮮・沖縄・アイヌ・モンゴルなどで現地調査を行った日本の人類学者・考古学者。約2500枚のガラス乾板写真を残し、考…
資生堂初代社長として企業文化を形成しながら、写真芸術社の設立と資生堂ギャラリーの創設を通じて日本の写真芸術制度を整えた写真家・文化人。制度形成と表現の双方から日本近代写真…
絵画主義的な印画の質感と近代的な人物把握を結び、日本近代写真の肖像表現を切り開いた写真家。ピクトリアリズムから日本固有の写真モダニズムへの移行期に、身体と顔の存在感を写真…
急角度と斜線構図によって日常の対象を革命後社会の新しい視覚として提示したロシア・ソ連の構成主義作家。写真、グラフィック、フォトモンタージュ、デザインを横断し、ソ連の印刷文…
ハンガリーからパリ、ニューヨークへと移動しながら、都市の日常と偶然の配置に私的な詩情を見いだした写真家。後のストリート写真や詩的ドキュメンタリーの形成に深く影響した作家と…
工業構造を断片と斜線で編集した写真集『Métal』で知られるドイツ生まれの写真家。前衛、写真集、報道、商業媒体を横断し、複数の国を移動しながらモダニズム写真の大衆的流通を…
ニューヨークとパリでの経験を神戸・芦屋の写真文化へ接続し、日本モダニズム写真の形成に関わった写真家。商業写真と構成的実験の双方を担い、阪神間モダニズムの視覚文化を支えた。
浪華写真倶楽部・丹平写真倶楽部など関西写真文化の中で活動し、ピクトリアリズムから構成写真、合成ネガまで幅広い実験を展開した写真家。戦前日本写真の実験性を代表する作家として…
写真、絵画、映画を横断し、アメリカの建築と産業構造を精密な近代的秩序として可視化した作家。ポール・ストランドとの映画《Manhatta》、フォード・ルージュ工場の記録など…
イギリスの階級社会の記録から超広角レンズによるヌードへの転換を、様式の断絶としてではなく、現実の奇妙さへの一貫した関心として読める写真家。暗部と強いコントラストが、社会的…
ハンガリー出身の写真家として1930年代のパリに定住し、夜の都市、娼館、カフェ、グラフィティを記録した。写真集『Paris de Nuit』は、夜の都市を詩的・社会的な構…
メキシコシティ生まれ。革命後メキシコの文化政策とモダニズムが交差する時代に、日常・身体・死・路上を詩的な構成として写真に変換した。
工業写真・ソ連取材・LIFE創刊表紙・戦争報道を横断し、近代の機械と権力を壮大な構図で可視化したアメリカの写真家。LIFEの第1号表紙(1936年)を飾り、女性として初め…
ロベール・ドアノーは、パリ郊外・労働・広告・演出を横断しながら、戦後フランスのヒューマニスト写真の制度を作り上げた写真家。偶然と演出のあいだにある独自の観察眼は、「パリの…
スロバキア出身の移民写真家として、1930年代フランスの全産業を横断して記録した委嘱写真集『La France travaille』(全15巻)を残した。産業・労働・広告…
ニース生まれのフランスの写真家。パリの夜の都市を長時間露光と精密な光の計算で記録し、フランス「新しい視覚」の潮流と1930年代の雑誌文化の交点に位置する。
植田正治は、鳥取の砂丘と家族を舞台に、日常を演出された場面として提示した写真家。記録でも報道でもない、配置と余白によって日常を劇場化する「植田調」は、日本写真のモダニズム…
金丸重嶺は、商業写真・写真教育・批評を束ねて日本モダニズム写真の制度を作った人物。撮影者としてより、欧米の新興写真を日本へ移植し、広告写真の語法を教育によって定着させた媒…
写真家・編集者・写真史家の三役を担い、1930〜40年代の日本写真文化を支えたインフラ的人物。撮影技法書の執筆、雑誌編集、写真教育、外地写真展への関与を通じて、日本の写真…
満洲、ヒマラヤ、インドを撮影地とする旅行・探検写真集を相次いで刊行し、1930〜40年代日本の外地表象と出版写真文化の交点に位置した写真家。戦後は国内の仏像・古寺写真へと…
スペイン内戦から戦後ヨーロッパの子どもたちまで、柔らかいが政治的な視線で報道写真の人道主義的言語を形成した。「Chim(シム)」として知られ、1947年にマグナム・フォト…
FSAのファイル整理補助者から始まり、ロイ・ストライカーの指導のもとで写真家として成長した。劇的な象徴より地方都市・道路・穀物倉庫・人々の平熱を記録し、FSAの視覚記録が…
FSA写真部門の最初期スタッフとして、Dust Bowlの視覚的記憶を形成した。牛の頭蓋骨写真をめぐる演出論争は、ドキュメンタリー写真における記録と構成の境界という問いを…
FSA写真家としてアメリカ農村・炭鉱・鉄道の貧困を記録し、プエルトリコに移住後は写真・映画・音楽・文化政策を通じて島の社会変容を担った。ニューディールの社会記録写真が戦後…
ラッセル・リーはFSA写真家のなかでも最大規模の記録を残した写真家。農村・炭鉱・日系人強制収容所を粘り強く撮影した大量アーカイブは、一枚の傑作よりもコミュニティの実態を積…
FSA写真部門への参加を通じて、社会的リアリズムを絵画・壁画・ポスターと横断する視覚言語として展開した。画家として評価されながら、その写真は同時代の視覚政治と労働表象の問…
アンセル・アダムスは、ヨセミテとアメリカ西部の風景を、露光・現像・プリントの精密な判断によって構成した、目の前の自然を光と階調の言語へ変換した写真家。ゾーンシステム、Gr…
スティーグリッツの「等価物(Equivalents)」の概念を受け継ぎ、風景・岩・光の表面を内面的経験の等価物として連続的に組み立てた。Aperture誌の創刊(1952…
ニューヨークの路上でチョーク落書きを遊ぶ子ども、路地の即興的な身振り、街角の人間的な演劇を撮り続けた。子どもをノスタルジーではなく都市の遊戯性・階級性・身体の即興として捉…
戦時の報道写真と戦後の家族・子ども・都市の記録を長期にわたって撮り続けた日本の写真家。報道の文脈と私的な記録の眼が混在する写真群は、昭和期の生活史を視覚化する資料として東…
1916年生まれ、2001年没。1940〜1950年代のニューヨーク——とりわけタイムズ・スクエアと14番街——を撮影したストリート写真で知られる。
1911年リトアニア生まれ、1980年没。本名イスラエリス・ビデルマナス。
1924年ドイツ(東プロイセン)生まれ、2023年没。難民としてイギリスに移住した後、戦後ロンドンを拠点にストリート写真・ポートレートを中心に長い活動歴を積んだ。
1925年オランダ生まれ、1990年没。戦後のパリに渡り、サンジェルマン・デ・プレのボヘミアン・サブカルチャーに関与しながら撮影した写真集『左岸の恋』(1956年)で知ら…
1940〜60年代のマリ・バマコで活動したセイドゥ・ケイタは、スタジオポートレートを通じてアフリカの写真的近代性を切り開いた。被写体みずからが装い・姿勢・小道具を選ぶ共同…
田沼武能は、終戦直後の東京から始めた60年以上にわたる記録活動で、戦後日本の市民生活と都市の変容を写し取った。人間の存在を歴史の尺度とする市民的・人道的なまなざしが、同時…
1921年生まれ、2022年没。日本各地の祭礼・民俗・民間習慣を主な被写体とし、急速な近代化が進む戦後日本において失われつつある風俗・文化を長年にわたって記録した。
1943年アメリカ・オクラホマ生まれ。写真家・映画監督。
1933年山形生まれ。戦後日本の前衛文化を背景に、舞踊家・作家との協働による演劇的・象徴的なモノクロ連作を発表した。
1940年生まれ、2024年没。セレブリティのポートレート・ヌード写真・建築・雑誌・写真集にわたる広範な活動で知られる。
1947年ニューヨーク生まれ。《アメリカン・サーフェシズ》(1972〜73年)と《アンコモン・プレイシズ》(1973年〜)によって日常的なアメリカの場景をカラー写真の主題…
1945年カリフォルニア生まれ、2014年パリ没。1975年の《ニュー・トポグラフィクス》展に参加し、郊外の工業地帯・空き地・無名の建造物を精緻な白黒で記録した。
1938年ニューヨーク生まれ。1960年代のストリート写真から始め、1970年代にカラーへと転換した。
1937年生まれ。アメリカ西部の郊外化・環境的変容を静謐な白黒写真で記録し、1975年の《ニュー・トポグラフィクス》展に参加した中心的な写真家。
1936年アラバマ生まれ、2016年没。アラバマ州ヘイル郡を生涯にわたって撮り続けた写真家・画家・彫刻家。
1944年ニューヨーク生まれ。大判カラー写真によってアメリカの風景・日常・社会的矛盾を記録した。
1944年スウェーデン生まれ。クリスター・ストレームホルムに学び、ハンブルクの酒場に集うマージナルな人々を長期撮影した写真集《カフェ・レームリッツ》(1978年)で知られ…
1938年東京生まれ、2015年没。写真家・批評家。
自然史博物館のジオラマ、映画館の投影光、海の水平線、蝋人形の肖像、数理模型や光学実験を、大判カメラと長時間露光で撮影してきた作家。杉本博司は、被写体の内容だけでなく、展示…
1960年サイゴン生まれ、ベトナム系アメリカ人。《Small Wars》《29 Palms》など戦争の再演・軍事訓練・景観を大判カメラで記録した連作群で知られる。
1964年ドイツ生まれ。複数のカメラを同時に起動させ、同一の瞬間を異なる視点から同時に記録する《Exposures》シリーズで知られる。
1962年ドイツ生まれ。ベッヒャー・スクールの影響を受けながら、都市郊外に広がる市民農園・耕作地・小屋を大判カラー写真で記録してきた。
1958年ドイツ、モアース生まれ。生物学者として訓練を受けた後、1980年代末から写真へと転向した。
1955年ランス(フランス)生まれ。写真・オブジェ・彫刻・インスタレーションを横断する現代美術家。
1972年オランダ生まれ。思春期の少女を中心に据えた繊細なカラーポートレートで知られる。
1963年生まれ、オランダ、ロッテルダム在住。政治的紛争・宗教・移民など報道が頻繁に扱う主題を分析的な距離から写真とインスタレーションで扱う。
1966年マドリード生まれ。インスタレーション・パフォーマンス・映像・写真を横断する現代美術家。
サントス・R・バスケスは、展覧会参加記録は確認できる一方で作品内容の資料が限られる作家。アーカイブでは、作品評価を断定せず、1970-80年代の展示制度と資料の空白を示す…
1940年生まれ、2019年没。《風姿花伝》(1976年)を代表作とし、祭・街・日常の断面に潜む異質な時間と身振りを独自の白黒写真で記録した。
1946年生まれ。アフリカ・中東・チベットなど過酷な自然環境と宗教的な巡礼地を長年にわたって記録し、祈りの形と大地の関係を写真で追い続けた。
1950年東京生まれ。ガラパゴス諸島での撮影を契機に野生動物写真の道に入り、アフリカ・海・ネコなど多彩な対象を世界各地で撮影してきた。
1947年群馬生まれ、横須賀育ち。1970年代から写真活動を始め、横須賀・身体の傷跡・女性の経験・衣服の残留物を通じて個人の痕跡と歴史的記憶を重ね合わせる写真を展開してき…
1948年生まれ。ベトナム・カンボジア・ラオス・沖縄・コソボなど戦争の傷跡が残る地域を長年にわたって記録した日本のドキュメンタリー写真家。
1954年生まれ。森山大道のワークショップ写真学校で学んだのち、直接フラッシュと近接距離による対立的なストリート写真《Photo Express: Tokyo》などで19…
1939年生まれ。《俗神》(ゾクシン)《ヒロシマ 1945–1979》など都市・民俗・原爆後の日本を主題とした長期連作で知られる。
1953年フランス生まれ。見知らぬ他者を尾行し、他人の日常を記録し、儀式的な行為を手続きへと変換するという行為主義的な方法論で知られる。
1947年アメリカ生まれ。既存の図像——ウォーカー・エヴァンスらの正典的な写真——を再撮影した《After Walker Evans》(1981年)で知られる。
1958年ドイツ生まれ。ベルント・ヒラ・ベッヒャーに師事し、デュッセルドルフ派から出発した写真家。
1951年アメリカ・ハートフォード生まれ。精密に制御された照明と半演出による場面構成を通じて、ドキュメンタリーの事実性と映画的フィクションの間に存在する写真を制作した。
1956年イギリス生まれ。カラー写真・連作・ブック形式を組み合わせ、ドキュメンタリー写真を内側から刷新した。
1951年大阪生まれ。西洋美術史の正典的なイメージ——ヴェラスケス、マネ、フリーダ・カーロなど——に自らの身体を挿入することで知られる。
メキシコ出身のコンセプチュアル・アーティスト。日常の事物に潜む詩性を写真で記録し、彫刻・絵画・インスタレーションと横断的に展開。代表作《La DS》《Empty Shoe…
1954年イタリア・カルピ生まれ。チルトシフトと選択的ピントによって実際の都市を縮尺模型のように見せる航空・高所写真で知られる。
1967年ドイツ生まれ、ロンドン拠点。夜の都市——再開発の残滓・不完全な構造・見過ごされた表面——を長時間露光の大判カラー写真で記録した。
1958年ベルギー・エークロ生まれ、ヘント在住。室内・カーテン・ホテルの一室・身体の断片を、暗く圧縮されたトーンで捉える大判モノクロ写真で知られる。
1972年フィンランド・ヘルシンキ生まれ。自画像・風景・コンセプチュアルな映像作品で知られる写真家・映像作家。
1965年イギリス生まれ。16mmフィルムを中心としながら写真・ドローイング・テキストを横断する現代アーティスト。
1967年オランダ・レーワルデン生まれの写真家。壁紙・ポスター・プラスチック木目など室内の代替的自然を主題に、高精細カラー写真で日常的な空間を観照的なイメージへと変換する…
1970年ドイツ・マインツ生まれ。複数の写真断片をデジタル合成して風景・都市景観を構築する手法で知られる写真家。
1958年チェコスロバキア生まれ、1982年に西ドイツへ亡命しエッセンを拠点に活動する写真家。故郷・移住・帰属を主題に、ポートレートと風景を通じてアイデンティティと環境の…
1967年スウェーデン・ヨーテボリ生まれ。大判カラー写真と彫刻・インスタレーションを通じて制作する現代美術家。
1972年滋賀県生まれ。2001年の写真集デビューから《うたたね》《花火》《Illuminance》《Ametsuchi》など連続する書物形式を通じて、日常の細部・光・生…
1972年滋賀生まれ、東京拠点。日用品や家庭的な空間を精密にステージングし、スケール・配置・フレーミングによって対象の大きさや実在性への確信を揺るがす写真で知られる。
1958年岩手県陸前高田生まれ。採石場・爆破・地下水路・都市河川など産業的に変容した風景を大判カラーで長期にわたり記録してきた。
1962年東京生まれ。《Tokyo Suburbia》で木村伊兵衛賞を受賞し、日本の郊外・消費空間・家族という主題を冷静で繊細な観察で記録してきた。
1965年日本生まれ。モデル・女優が自らの「架空の死のシナリオ」を発案し、写真家がそれを精密にステージングするという協働的方法論で知られる。
1969年アメリカ・ニューヨーク州生まれ。1990年代末から少女・道路文化・アメリカの風景を大判カラーで演出・記録し、男性的な移動神話に女性の集団的自由という対抗神話を対…
1960年オーストリア・ザルツブルク生まれ、ベルギー・ブリュッセルを拠点に活動する写真家・アーティスト。建築・採石場・モダニズム構造物・都市空間をリサーチの対象とし、アー…
1969年イタリア・コモ生まれ。建築の内部から撮影するカラー写真で知られる。
1969年生まれのフランス・イギリス系アーティスト。映像・写真・インスタレーション・アーティストブックを横断し、政治的・軍事的・経済的システムの中でいかに映像が生産・媒介…
1970年オランダ生まれ、アムステルダム拠点。写真・映像・ポートレートを通じて、政治的・軍事的な公的イメージがいかに演出・構築されるかを問い続けてきた。
1962年デンマーク生まれ。写真・映像・音・インスタレーションを通じて、オカルト・薬物・植民地主義・カウンターカルチャーなど証拠が不完全または汚染された歴史を探求するリサ…
1957年ルーマニア・ティミショアラ生まれの写真家・建築家・アーティスト。subREALグループのメンバーであり、ブカレスト国立美術大学写真・映像・コンピュータ画像処理学…
ドイツの写真家。1990年代初頭から「写真演出(Fotoinszenierungen)」を一貫した方法論として展開してきた。
1968年パリ生まれ。写真・映像・パフォーマンスを横断し、実際には起こらなかった歴史的場面を捏造してドキュメンタリー的権威を付与する実践で知られる。
1965年フィンランド生まれ。建築空間に影・色面・薄布状の遮蔽物を重ね、視覚的な読み取りを複雑化する大判カラー写真で知られる。
1974年フィンランド生まれ。熱帯雨林の研究ステーションに赴き、科学者と協働しながら鳥や動物のポートレートを携帯スタジオで制作してきた。
1959年ポーランド生まれ。後期社会主義・ポスト社会主義ポーランドのクリティカルアートの中心的人物。
1973年ドイツ・シュトゥットガルト生まれ、ロサンゼルスとケルンを拠点に活動する写真家。風景写真とデジタル操作を組み合わせ、描写的でありながら絵画的・人工的な映像を生み出…
1946年フランス生まれの写真家。ありふれた野鳥とその生息環境を主題に、数ヶ月単位の長期的な待機と観察を経て大判カラー写真を制作する。
1960年ダーバン生まれの南アフリカ人写真家。アパルトヘイト終焉期から移行期にかけて、タウンシップ・非公式居住地・職場の人々を大判カラーで記録した。
1963年ナイジェリア生まれのイギリス人写真家。自らのキャリアを「〈戦場〉という語の意味を探索し拡張すること」と定義し、戦闘の瞬間よりも戦場の風景・廃墟・軍事インフラを大…
1962年ハンガリー生まれ、オランダ在住の写真家・アーティスト。写真・映像・インスタレーション・絵画の閾で作動し、映像の構造・光・建築・視覚の不安定性を探る。
1968年ドイツ生まれ。地方新聞の報道写真やアマチュア撮影のヴァナキュラー画像を収集・分類・再配置することで新たな意味を生み出す。
1962年ブラジル生まれ。廃棄・放置された写真的材料——旧聞のアーカイブ・アルバム・ネガ・新聞記事——を収集・再配置・再活性化することで、写真が記憶の生産と喪失の場として…
メキシコにルーツを持ち、チューリッヒで学んでジュネーブを拠点に国際的に活動するアーティスト・写真家。写真・複製物・コピー・アーティストブックを通じて、文化的な技法・流通・…
1962年スウェーデン生まれ。映像・写真・彫刻・インスタレーション・テキストを横断する現代美術家。
1962年ドイツ生まれ。建築・都市環境・肖像を主題に、写真を通じて抽象・権力関係・表象に埋め込まれた社会的コードを検証する写真家。
1963年ドイツ生まれ。超長時間露光によって都市・建築・歴史変容を一枚のイメージに圧縮することで知られる。
1966年中国生まれ、もともと絵画を学んだ。1990年代から巨大なステージド写真の制作に転じ、消費主義・国家イデオロギー・グローバル化の矛盾を社会主義リアリズムのエコーと…
1971年中国生まれ。映像・写真・絵画を横断するアーティスト。
1959年イギリス生まれ。建築・都市空間・空などを主題に、出来事の記録ではなく持続的な観察と連作による記述を方法論とする大判カラー写真を制作してきた。
1971年生まれ、ロンドン拠点のブリティッシュ・アーティスト。再撮影・マーカー・ステッカーによる介入・テキストの衝突を通じてマスメディアの映像を改変し、セクシュアルな表象…
1960年バルセロナ生まれ。社会人類学と写真ドキュメンタリーを基盤に、都市周縁部・政治的記憶を宿した景観・争われた場所の長期調査を実践してきた。
スイス/ドイツ出身の写真家。チューリッヒ・パリ・ロンドン・ニューヨーク・ロサンゼルス・オースティンを拠点に活動し、エディトリアル・セレブリティポートレートと、1999年か…
1968年フランス生まれ。抗議運動・デモ・仮設的な占拠・周縁的な公的集会を大判カメラで撮影するドキュメンタリー写真家。
1974年テヘラン生まれ、チューリッヒ拠点。ポートレイト・静物・風景・抽象という写真の既存ジャンルを出発点とし、それらを拡大・反復・他メディアへの翻訳を通じて変容させるこ…
1970年ノルウェー生まれ。商業写真の精緻な仕上がり、身体への近さ、奇妙な象徴性、親密さと不安が交錯するイメージで知られる。
1972年ドレスデン生まれ。廃棄された車両・家具・工業的残滓・空白の室内を主題にしながら、実際には被写体を見て・変形し・再演出した上で撮影するという方法を特徴とする。
1964年オランダ・デルフト生まれ、ロッテルダムを拠点に活動する写真家。都市景観・建築・グローバリゼーションが現代都市に及ぼす圧力を主題とする。
1957年生まれ、彫刻を出自とする写真家・教育者。長時間露光・光の軌跡・身体的な介入を通じて、日常的な環境を時間と行為が堆積するフィールドへと変換する。
1936年生まれの写真家・批評家・編集者。舞台公演や人物の記録写真を撮影する傍ら、日本の美術館写真コレクションの形成に関する執筆・編集にも携わった。
トーマス・デマンド(1964年ドイツ生まれ)は、既存の報道写真や記録写真を原寸大の紙とボール紙で再構築し、そのモデルを撮影して作品とする写真家・アーティスト。「現実の構築…
ヴォルフガング・ティルマンスは、雑誌、クラブ、展示空間、出版、政治的メッセージを横断し、写真を一点の作品ではなく、イメージが置かれ、流通し、共有される場として考えた現代写…
ニッキー・S・リー(1970年韓国生まれ)は、特定のサブカルチャーや集団に長期にわたって溶け込み、他者が撮影した日常的なスナップショットの中に現れる『Projects』シ…
シャロン・ロックハート(1964年アメリカ生まれ)は、写真と映画の両方を使い、労働・共同体・持続を主題に長期にわたる協働的プロジェクトを展開するアーティスト。静的なカメラ…
ローラ・レティンスキー(1962年カナダ生まれ、シカゴ在住)は、スティル・ライフと家庭的室内空間の写真で知られるアーティスト。食後の残物や日常の痕跡を通じて欲望・消費・視…
ジェームズ・ウェリング(1951年生まれ、アメリカ)は、抽象・建築・風景・フォトグラムを行き来しながら写真の可能性を問い続けるアーティスト。「私は写真家か、それともアーテ…
アクセル・ヒュッテ(1951年ドイツ生まれ)は、デュッセルドルフ派に連なる写真家。鮮鋭な大判カラー写真で風景・建築・夜景を捉えながら、霞・反射・光の乱反射によって視覚的確…
ジェームズ・ケースベア(1953年生まれ、アメリカ)は、建築的・制度的空間の模型を自ら制作して撮影することで知られる写真家。権力・収監・イデオロギーが空間にいかに埋め込ま…
トレイシー・モファット(1960年オーストラリア生まれ)は、写真・映像・モンタージュを横断し、人種・欲望・記憶・植民地的歴史を映画的な演出と大衆的イメージの流用を通じて問…
エルヴィン・ヴルム(1954年オーストリア生まれ)は、彫刻を主軸としながら写真を不可欠な要素として組み込むアーティスト。《One Minute Sculptures》に代…
マンフレッド・ヴィルマン(1952年オーストリア生まれ)は、写真家・キュレーター・編集者として活動し、Camera Austriaを通じてオーストリアの写真文化を形成して…
ロイ・アーデン(1957年カナダ生まれ)は、バンクーバーのフォト・コンセプチュアリズムの文脈に位置づけられることが多い写真家・アーティスト。都市の変容・廃棄物・開発地・ア…
アトラス・グループ/ワリード・ラードは、レバノン内戦をめぐる架空/準架空のアーカイブを通じて、写真・映像・文書が歴史の証拠として機能する条件を問い直したプロジェクト。
ソン・ウー・ベク(1973年韓国生まれ)は、シミュレーション・イデオロギー・表象の政治を主題に、写真そのものを疑わしい媒体として扱う写真家・アーティスト。ミニチュア都市や…
イト・バラダ(1971年生まれ、フランス・モロッコ)は、写真・映像・インスタレーション・アーカイブにわたる実践で、タンジェを拠点に国境・都市変容・移動の政治を探るアーティ…
ヴァレリー・ベラン(1964年フランス生まれ)は、ポートレート・スティルライフ・ボディ・商品など多様な被写体を通じて、超精細な描写と人工性の間の不安定な関係を探る写真家。…
リチャード・ビリンガム(1970年イギリス生まれ)は、自身の家族を撮影した写真シリーズ『Ray's a Laugh』で知られるアーティスト。工場労働者階級の家庭を親密な距…
ザビーネ・ビター/ヘルムート・ウェーバー(1993年より共同活動)は、写真・建築・都市表象を中心に活動するオーストリアのアーティスト・デュオ。モダニズム建築・住宅・都市計…
アヌシュカ・ブロマースとニールス・シュム(ともに1969年生まれ、オランダ)は、ファッション写真・スティルライフ・アート写真の境界を意識的に撹乱するデュオ。磨き上げられた…
ソニア・ブラス(1968年ドイツ生まれ)は、ジオラマ・動物園・スタジオ効果を用いた大判カラー写真で、自然の見た目を持つ作り物の場面を撮影するアーティスト。写真的リアリズム…
セルゲイ・ブラトコフ(1960年ウクライナ生まれ)は、ハリコフ写真学派に属する写真家・アーティスト。ポスト社会主義的な社会・セクシュアリティ・権力を、感情的に抑制された直…
アダム・ブルームバーグとオリヴァー・チャナリンは、ドキュメンタリーや制度的イメージ・システムへの批判的実践で知られる南アフリカ/イギリスの写真家デュオ。フォトブック、アー…
シュテファン・ブルガー(1977年生まれ、スイス在住)は、写真・彫刻・インスタレーション・アクションにわたる実践で、イリュージョン・展示・観客の期待をめぐる問いを展開する…
ジェラード・バーン(1969年アイルランド生まれ)は、映像・写真・インスタレーションを横断するアーティスト。歴史的な文書や雑誌インタビューを再上演することで、アーカイブの…
クロード・クロスキー(1963年フランス生まれ)は、ウェブサイト・出版・写真・映像・コラージュを横断し、情報の反復・消費文化・日常的視覚言語の不条理を分析するアーティスト…
collectif_factは、写真・映像・3Dスキャン・建築モデルを組み合わせ、都市空間やメディア映像が知覚をどのように条件づけるかを探るスイスのアーティスト集団。
ルック・ドラエー(1962年フランス生まれ)は、フォトジャーナリストとして出発し、後に戦争・政治・歴史的危機を主題とした大判ミュージアム写真の制作へと移行した写真家。フォ…
シャルロット・デュマ(1977年オランダ生まれ)は、動物を中心とした肖像的な写真で知られる写真家。奉仕・喪・同伴関係というテーマを通じ、動物の周囲にポートレートとしての尊…
ルーカス・アインゼレ(1963年ドイツ生まれ)は、写真・映像・テキスト・調査に基づくプロジェクトを横断するアーティスト。地雷・証言・イメージと証拠の関係を主題に、ポートレ…
ルート・ファン・エンペル(1958年オランダ生まれ)は、数千の写真断片から丹念に構築されたデジタル合成写真で知られるアーティスト。ハイパーリアルでありながら完全に構築され…
J・H・エングストローム(1969年スウェーデン生まれ)は、日記的で感情的に不安定な写真群をフォトブックの形式で発表することで知られる写真家。記憶・親密さ・疎外感を、断片…
ロー・エスリッジ(1969年アメリカ生まれ)は、商業的・民俗的・美術写真のイメージ語彙を混合することで知られる写真家。ファッション・広告写真と現代アート写真の間の境界を、…
シャルル・フレジェ(1975年フランス生まれ)は、制服・儀礼・仮装・集合的アイデンティティをテーマとした連続肖像プロジェクトで知られる写真家。類型論的な反復によって、コス…
スティーヴン・ギル(1971年イギリス生まれ)は、フォトブックを主要な発表形態として、ドキュメンタリー写真を素材実験によって根本から問い直すアーティスト。カメラの中に植物…
アンソニー・ゴイコレア(1971年生まれ、キューバ系アメリカ人)は、1990年代後半から演出的写真タブローで広く認知されたアーティスト。一枚の画面に自分自身を複数役で登場…
G.R.
アネタ・グジェシコフスカ(1974年ポーランド生まれ)は、写真・映像・彫刻を横断しながら、自己の消失・身体イメージ・デジタル操作を主題とするアーティスト。自らの身体を消去…
ホセ・アントニオ・エルナンデス=ディエス(1964年ベネズエラ生まれ)は、彫刻・写真・映像・インスタレーションを横断するアーティスト。消費財・民俗信仰・スポーツ・宗教・大…
スゼ・ツン・レオン(1970年生まれ)は、地平線・領域・都市形態を主題に、大判カラー写真の連作でグローバル化と都市景観を探求するアーティスト。高所からのパノラマ的視点と体…
ポール・アルベルト・ライトナー(1957年オーストリア生まれ)は、写真・アーティスト・ブック・強迫的なアーカイブ収集を組み合わせる写真家。旅・日常的な事物・自伝的な蓄積を…
ネイト・ロウマン(1979年アメリカ生まれ)は、タブロイド・報道・犯罪図像・アメリカ大衆文化から見つかったイメージを反復的に流用する絵画・インスタレーション・版画の作家。…
オリヴァー・ムソヴィク(1971年北マケドニア・スコピエ生まれ)は、写真・映像・視覚的語りにわたって活動するアーティスト。ポスト社会主義的・ポスト・ユーゴスラヴィア的な文…
Multiplicityは、写真・地図・証言・映像を組み合わせ、移民、境界、インフラ、移動の政治を調査するイタリアの研究集団。単一の写真ではなく、複数の証拠形式で現代空間…
ワンゲチ・ムトゥは、民族誌写真・ファッション写真・医学図版などの断片をコラージュし、植民地主義とジェンダー化された身体表象の歴史を再構成するケニア出身のアーティスト。
アルノ・ノレン(1964年オランダ生まれ)は、写真・映像・インスタレーションにわたって活動するアーティスト。反復する静止画像のシーケンスを通じ、記憶・欲望・ナラティブの連…
OHIOは、写真雑誌を展示空間のように扱い、日常的で複製可能な写真の編集・出版・流通を作品化したドイツのプロジェクト。単独作品ではなくページ上の並置から写真を捉え直す。
ヤサンスキー&ポラク(Lukas Jasanský と Martin Polák によるデュオ)は、ベルリンを拠点に活動するアーティスト・デュオ。平凡な建築・インテリア・…
マルコ・ポローニ(1962年スイス生まれ)は、写真・映像・インスタレーション・調査に基づく語りにわたって活動するアーティスト。国境・移民・紛争・政治的記憶の不安定さを主題…
ゴンサロ・プフ(1950年スペイン生まれ)は、写真・映像・インスタレーションにわたって活動するアーティスト。人物・建築・オブジェクトを精巧に構築した場面に配置し、身体とア…
アンリ・サラ(1974年アルバニア生まれ)は、映像・音・インスタレーションを通じて記憶・政治的転換・歴史的語りの不安定さを探るアーティスト。ポスト社会主義的な文脈のなかで…
ジュール・シュピナッチュ(1964年スイス生まれ)は、半自動カメラシステムや長期的な連続プロジェクトで知られる写真家・アーティスト。監視・政治的スペクタクル・自動化された…
エリック・シュタインブレッヒャー(1963年ドイツ生まれ)は、写真・彫刻・テキスト・インスタレーションにわたって活動するアーティスト。日常的な物や標識を最小限の手つきで扱…
イヴ・サスマンは、歴史絵画のタブローや写真の構図を映像・インスタレーションへ展開し、静止画像が時間、身体、演技によってどのように揺らぐかを探る作家。
フィリップ・テリエ=エルマン(1970年フランス生まれ)は、写真・映画・映像・インスタレーションを横断するアーティスト。映画的なフィクションが写真的イメージをいかに構造化…
アナ・トルフス(1963年ベルギー生まれ)は、写真・テキスト・プロジェクション・インスタレーションを使い、証言・翻訳・記憶・ドキュメンタリーの権威の不安定さを探るアーティ…
ジャナイナ・チェペ(1973年生まれ、ドイツ/ブラジル)は、写真・映像・パフォーマンス・彫刻・絵画にわたって活動するアーティスト。水・植物・神話的なイメージを通じて身体が…
イェンス・ウルリッヒ(1972年ドイツ生まれ)は、写真・彫刻・コラージュ・インスタレーションにわたって活動するアーティスト。既存のイメージや文化的形式を反復・複製・転置す…
ユースフル・フォトグラフィーは、実用的・匿名的・日常的な写真を収集・編集し、美術作品ではなく社会の中で使われる画像として写真の価値を捉え直す編集プロジェクト。
オノデラユキ(1962年生まれ)は、ルール駆動の連作・暗室実験・大判手製プリントを特徴とし、写真過程を概念的な問いの生成装置として扱う写真家。「新宇宙の写真」賞を受賞し、…
長島有里枝(1973年生まれ)は、セルフポートレートと家族写真を通じて女性の身体的自律・ジェンダー・表象の政治を問う写真家・作家。1990年代の日本に登場し、写真家として…
ライアン・マッギンレー(1977年生まれ)は、ニューヨークのダウンタウン・ユース・サブカルチャーを身近な距離から撮影し、後に屋外での演出的な裸体ロードトリップへと展開した…
ヴィヴィアン・サッセン(1972年アムステルダム生まれ)は、飽和した色彩・深い影・断片化された身体・隠蔽された顔を特徴とするファインアートと写真ファッションを横断するオラ…
サラ・ヴァンダービーク(1976年生まれ)は、美術史・アーカイブ・都市の断片を一時的な彫刻として組み上げ写真に収め、その後解体するアメリカのアーティスト。写真はオブジェク…
シャノン・エブナー(1971年生まれ、ロサンゼルス拠点)は、段ボール・木材・コンクリートブロックで文字や語句を構築して写真に撮り、言語を視覚的構造として問うアメリカのアー…
ジェシカ・イートン(1977年カナダ生まれ)は、RGBフィルターと多重露光を用いたカメラ内加算色分離によって抽象的な色彩構造を生成するカナダの写真家。代表作「cfaal(…
アイリーン・クインラン(1972年生まれ)は、スモーク・鏡・マイラー・偏光ゲル・期限切れフィルムといった素材を使ったスタジオ実験でフェミニスト的写真抽象を展開するアメリカ…
ルーカス・ブレイロック(1978年生まれ)は、消しゴムや靴などの日常物を大判カメラで撮影し、Photoshopの加工痕をあえて残すアメリカの写真家。デジタル操作の「隠蔽」…
ケイト・ステシウ(1978年生まれ)は、インターネットやストックイメージ・データベースから画像を採取し、デジタル加工・プレキシグラス・コラージュと組み合わせた写真的構造物…
ラシード・ジョンソン(1977年シカゴ生まれ)は、ヴァン・ダイク・ブラウン印画などの歴史的写真プロセスと演出的なポートレートを通じ、黒人のアイデンティティ・二重意識・表象…
アーティ・ヴィアカント(1986年生まれ)は、写真・彫刻・デジタルファイル・オンライン流通を横断するアメリカのアーティスト。2011年開始の「Image Objects」…
ケリー・コネル(1974年生まれ)は、一人のモデルを複数の役割で撮影しデジタル合成した「Double Life」シリーズで知られるアメリカの写真家。架空の二人の関係として…
ナタリー・チェコ(1976年生まれ、ベルリン拠点)は、雑誌・新聞・商品パッケージなどの印刷物の中に既存の詩を「発見」し、文字をマーキングして写真に撮る「Hidden Po…
蜷川実花(1972年東京生まれ)は、高彩度の色彩・花・金魚・ポートレートを軸に写真・映像・空間インスタレーションを展開する写真家・映画監督。2001年度木村伊兵衛写真賞受…
スイス出身のアーティスト。写真・絵画・コラージュを組み合わせ、神秘主義や変性意識をテーマに制作。暗室プロセスや感光素材を独自に用いた作品で知られる。
松江泰治(1963年東京生まれ)は、地平線と空を排し正面光で影を消し去った「地表面」の写真を撮り続ける日本の写真家。東京大学で地理学を学んだ背景を持ち、写真を景色の窓では…
志賀理江子(1980年愛知生まれ)は、宮城県北釜に長期滞在し地域住民と協働で撮影を続けた写真家。2011年の東日本大震災で拠点と多くの住民を失いながら活動を継続した「螺旋…
林典子(1983年生まれ)は、キルギスの花嫁誘拐・ヤジディ教徒の祈りなど国際社会で報道されにくい問題を長期取材するドキュメンタリー写真家。2013年にVisaポール・イマ…
アマリア・ウルマン(1989年アルゼンチン生まれ)は、2014年にInstagramとFacebookで「Excellences & Perfections」を実施したア…
横田大輔(1983年埼玉生まれ)は、フィルムを反復的に現像・スキャン・再撮影・焼損・折りたたむなど物理的・化学的・デジタルなプロセスを連鎖させ、写真の物質性そのものを主題…
ヘリオグラフィーを発明し、現存最古の写真「ル・グラの窓からの眺め」(1826〜27年頃)を残したニエプスは、光化学的な像の固定を初めて実現した人物である。1839年の公式…
スコットランド出身のガードナーは南北戦争の写真記録においてブレイディの組織から独立し、写真家個人のクレジットを明示した写真集『ガードナーの戦争写真スケッチブック』(186…
南北戦争でガードナーの『スケッチブック』に44点を寄稿し(単独写真家として最多)、戦後は西部の地質調査に転じて「死の収穫」(1863年)から「タファ・ドームズ」(1867…
リー・ミラーは、シュルレアリスムの暗室実験、Vogueのファッション写真、第二次世界大戦の従軍報道を横断したアメリカの写真家。ソラリゼーションや身体の断片化、戦時下の女性…
第二次世界大戦のヨーロッパ戦線を撮り続け、ベルゲン・ベルゼン解放時の記録で写真史に衝撃を残した。その経験が「人間を撮る距離」への根本的な問い直しを迫り、戦後はアフリカへ向…
ウィリアム・ヴァンディヴァートは、『LIFE』誌のスタッフ写真家として戦時ヨーロッパを取材し、マグナム・フォトス創設メンバーとして写真エージェンシーの制度化に参加した写真…
岩宮武二は、寺社・庭園・工芸・仏像・民具といった日本の伝統的文化形態を主題に、ドキュメントと形式的探求の境界に立つ写真実践を展開した。伝統を観光的に再現するのではなく、写…
1933年生まれ、2021年没。写真家集団「VIVO」のメンバーとして知られ、代表作『地図』(1959〜1965年)でフォトブック史に独自の位置を占める。
1934年生まれ、2012年没。家族・妻・孤独・自己崩壊を主題とした強烈に個人的な写真で知られる。
1936年ウェールズ生まれ、2008年没。マグナム・フォトスのメンバーとして知られ、代表作『ベトナム株式会社』(Vietnam Inc.
1935年ロンドン生まれのフォトジャーナリスト。キプロス、ビアフラ、ベトナム、カンボジア、北アイルランドなど世界各地の紛争地帯を取材し、戦後フォトジャーナリズムを代表する…
1946年マン島生まれ、2020年没。1970〜80年代のイングランド北東部——タインサイドの造船所・炭鉱・失業した工業地帯——を長期にわたって記録した。
アーヴィング・ペンは、Vogueの誌面で鍛えたデザイン感覚を、白い背景、古い劇場幕、自然光、静物、職業肖像、プラチナ・パラジウム・プリントへ展開した写真家である。ファッシ…
リチャード・アヴェドンは、Harper's Bazaar、Vogue、The New Yorkerなどの誌面で、ファッション写真とポートレートを戦後アメリカの視覚文化へ押…
1940年、南アフリカ、プレトリア近郊に生まれたアーネスト・コールは、雑誌『ドラム』周辺の黒人ジャーナリズムから写真を始め、1967年の写真集『House of Bond…
潮田登久子は、冷蔵庫、本、豪徳寺の部屋に残る光や生活用品を通じて、近しい人の時間を人物の表情だけに頼らず写してきた写真家である。桑沢で石元泰博、大辻清司に学び、街の人物写…
ピーター・ヒューゴは、南アフリカを拠点に、正面性の強いポートレートでポスト・アパルトヘイトの記憶、白人性、周縁化、電子廃棄物、他者表象の不安を扱う写真家。『The Hye…
星野道夫は1952年、千葉県市川市に生まれ、アラスカの野生動物、風景、人々の暮らし、神話を写真と文章で記録した写真家。十九歳のときに見たシシュマレフ村の航空写真をきっかけ…
アニー・リーボヴィッツは、Rolling Stoneで写真家として出発し、Vanity Fair、Vogueへ活動を広げながら、雑誌の表紙や特集の中で人物を強い場面として…
ジビレ・ベルゲマンは、東ドイツの文化誌『Sibylle』を舞台に、ファッション写真を都市と社会のなかの肖像として撮り直した写真家。アルノ・フィッシャーの写真教育と写真エッセイの方法を受け継ぎ…
占領後の横浜で、赤線地帯・診療所・女子プロレス・婦人保護施設など「働く女性」の生活を撮った写真家。写真集『危険な毒花』では一人称の文章と写真を組み合わせ…
ピクトリアリズムは、19世紀末から20世紀初頭にかけて、写真を絵画や版画に並ぶ美術として認めさせようとした国際的な潮流である。柔らかな焦点や手作業の印画技法ばかりが注目さ…
写真分離派は、1902年にアルフレッド・スティーグリッツがニューヨークで立ち上げたグループで、写真を絵画や版画と同等の美術として認めさせるための制度運動だった。重要だった…
ストレート写真は、ピクトリアリズムの絵画的加工から距離を取り、レンズの鮮明さ、階調、構図、プリントの精度によって、写真固有の言語を組み立てようとした流れである。そこで重視…
モダニズム写真は、20世紀前半の都市化、工業化、印刷文化の拡大のなかで、写真を近代生活にふさわしい視覚言語へ変えようとした広い流れである。抽象、急角度、クローズアップ、反…
新即物主義は、1920年代ドイツで広がった芸術潮流で、感傷や表現主義的誇張を避け、事物や人物を冷静で明晰な視線のもとに置こうとした写真の実践である。しばしば「客観的」と要…
新しいヴィジョンは、1920年代から30年代にかけて、写真が人間の習慣的な見方を破り、近代の身体と都市にふさわしい知覚を訓練しうるという考えのもとで展開した視覚の潮流であ…
バウハウスは、単独の写真流派というより、学校、印刷、広告、建築、舞台、デザイン教育が交差する場のなかで、写真の役割が大きく組み替えられた歴史を指す。モホリ=ナジが理論化し…
ヴォルテクシズムは、1910年代ロンドンで機械、都市、速度のエネルギーを抽象的な形へ凝縮しようとした前衛運動である。写真史でこの名が重要になるのは、アルヴィン・ラングドン…
ダダの写真は、写真を現実の証拠や美しいプリントとして扱うのではなく、切断し、貼り合わせ、再配置し、印刷物の中で政治的に機能させる素材へ変えました。第一次世界大戦への幻滅か…
シュルレアリスムの写真は、夢、無意識、偶然、欲望といった主題を扱っただけではなく、写真という現実に強く結びついた媒体が、かえって不気味さや不確かさを生み出しうることを示し…
レイオグラフは、マン・レイが自らのカメラレス写真に与えた名称で、印画紙の上に直接ものを置き、光を当てることで像を得る技法である。技法説明だけならフォトグラムと大きく変わり…
自然主義写真は、19世紀末にP・H・エマーソンが提唱した写真思想で、作為的な合成や寓意的演出を退け、実際の視覚経験に近い焦点と階調で自然や生活世界を撮ろうとした立場である…
リアリズム写真は、日本の戦後写真史で強い力を持った言葉で、とくに土門拳が唱えた「絶対非演出の絶対スナップ」に象徴されるように、演出や情緒的加工を避け、社会の現実へ正面から…
ドキュメンタリー写真は、現実の出来事や生活世界を記録する写真全般を指す広い語であるが、その意味は時代ごとに大きく変わってきた。19世紀の調査や戦争記録、社会改革写真、FS…
社会ドキュメンタリーは、貧困、労働、住宅、移民、差別、災害といった社会問題を可視化し、改革や世論形成へつなげようとする写真実践である。単に現実を写すだけでなく、どの現実を…
フォトジャーナリズムは、時事的な出来事を写真で伝える実践であるが、その本体は一枚の決定的な写真だけにあるのではない。雑誌や新聞の編集、キャプション、レイアウト、配信、著作…
FSA写真は、1930年代のニューディール政策のもとで進められたアメリカ政府の写真記録事業で、大恐慌下の農村、移住労働者、地方都市の暮らしを組織的に撮影したプロジェクトで…
決定的瞬間は、アンリ・カルティエ=ブレッソンの1952年の写真集題名とともに広まった概念で、形、動き、意味がひとつの瞬間に凝縮する時点を逃さず捉える写真の理想を指す。しば…
ストリート写真は、公共空間で起こる偶然の交差、人の身振り、看板、交通、匿名的な関係をとらえる写真実践である。単に街で撮れば成立するわけではなく、都市のリズムの中でどこに身…
プロヴォークは、1968年に創刊された同名の写真・思想誌を中心に展開した日本の写真運動で、「アレ・ブレ・ボケ」という見た目だけでは捉えきれない。背景にあったのは、言語が現…
私写真は、1970年代以降の日本で強く意識された写真表現で、家族、恋人、部屋、身体、記憶、死といったきわめて近い領域を主題にしながら、単なる私記録ではなく、見ることと生き…
ニューカラーは、1970年代アメリカで、カラーを広告や観光の派手な飾りではなく、郊外、ロードサイド、家庭用品、看板、舗装路の質感を読むための本格的な美術写真の言語へ押し上…
カラー写真の歴史は、色を再現する技術の発明史だけではない。手彩色、オートクローム、コダクローム、雑誌広告、家庭用スナップ、美術館での受容をたどると、色は写真の意味を変える…
大判カラー写真は、大型カメラの精密さとカラーの情報量を組み合わせ、写真を展覧会空間で絵画や映画と競合するスケールへ押し上げた実践である。単にサイズが大きいというだけでなく…
デュッセルドルフ派は、ベルント&ヒラ・ベッヒャーの教育を起点に、戦後ドイツの産業風景、博物館、群衆、市場、建築を、大判プリントとシリーズによって分析的に見せる写真の潮流で…
タイポロジー写真は、似た種類の対象を同じ条件で反復撮影し、並べて比較することで、個々の物や人の差異と構造を読み取る写真の方法である。標本的で無表情に見えるが、その目的は個…
コンセプチュアルアートにおける写真は、美しい像を作るためのものというより、アイデア、指示、記録、制度批評を成立させるための媒体として使われた。1960年代後半から70年代…
ピクチャーズ世代は、1977年の展覧会「Pictures」を起点に語られる作家群で、広告、映画、雑誌、テレビの既成イメージを引用しながら、作者性、オリジナル、ジェンダー表…
ステージド写真は、目の前で偶然起こる現実を待つのではなく、場面、光、人物配置、道具、時にはデジタル合成まで含めて状況を構成したうえで撮る写真である。写真は真実を機械的に写…
フェミニズム写真は、女性写真家の作品を集めたラベルではなく、写真が女性の身体、家事、欲望、広告、家族、労働をどのように表象してきたかを批判的に問う実践である。1970年代…
シネマトグラフィック写真は、映画に似た見た目の静止画を並べる呼び名ではなく、一枚の写真が場面の前後、照明の人工性、登場人物の関係、物語の欠落をどこまで引き受けられるかをめ…